親として、という考え方を超えて、
一人の人間として子供を思い、出来ることはなんなのかを考えました。
自分だったら、どうしたいのか。
自分だったら、何を必要とするのか。
人生をより長く生きたものとして、
貸せる知恵はなんなのかを探しました。
我が子の希望となるものは何なのかを。
そして、
まずは高校中退者の話を聞くことから始めたのです。
高校中退者は、年間で6万人にものぼり、
その一人一人に、事情があります。
私は、高校中退を決めた子ども達の事情を知るうちに、
自分が、どんなにわからずやで鈍感な親だったのかを改めて知りました。
そして、ほとんどの親たちが
私と同じように鈍感でわからずやだという事も。
どんなに苦しい問題を抱えていても、
親のためになかなか高校をやめられなかったという子が、多くいました。
私も、親として、娘には頑張ってほしかったと最初は思っていました。
しかし、客観的にそういう子どもたちの話を聞くと、
なぜもっと早くやめなかったのか、とさえ思ったのです。
この時に初めて、
子供たちが高校をやめないために頑張りつくしていたことを知ったのです。
高校を中退してしまった子の希望とは何か…。
何に希望を抱かせれば良いのかを考えました。
そしてとうとうその「希望」を見つけることができたのです。
娘が高校を中退して、もう半年が過ぎていました。
私の態度が変わるにつれ、
話ができるようになっていました。
ある日、
「高校中退、でもやっぱり・・」と、聞こえてきました。
私達が、ハッとしてテレビの方を見ると、
男の子が出演しているCMが目に入りました。
「第一高等学院」のコマーシャルだったのですが、
そこで「高卒資格が取れる」と紹介されていました。
その中の男の子のセリフに「教師になる夢も実現できる」
というような希望の言葉があったのが、強く印象に残っています。
コマーシャルが終わった後、私たちは顔を見合わせました。
そして、お互いに、「この資料を取り寄せてみようか」と言ったのです。
私は、それ以前にも「大検」「高卒認定」について調べていたのですが、
娘に強く勧めることはしていませんでした。
ゆっくり考えればいいと思っていたからです。
しかし、このコマーシャルを一緒に見たことで、
私達の中で何かが、動き始めました。
このCMが私たちの希望の光となったのです。